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沖縄で楽しめるアドベンチャーツーリズム
「アドベンチャーツーリズム(以下、AT)」とは、単なるアウトドア体験だけではなく、旅行先の豊かな自然資源や歴史文化を体感し、その土地の生活者との交流を通じて、さまざまなことを学ぶ新しい旅行スタイル。特に、豊かな自然と多彩な文化に溢れる沖縄県は、ATにうってつけの地域として注目されています。本記事では、沖縄で体験できるおすすめのアクティビティやツアーをご紹介します!
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大自然を満喫できるアクティビティが豊富!沖縄の特徴は?
沖縄県は、日本で最も西に位置し、沖縄本島、宮古島、石垣島など多くの島々から構成されているエリアです。美しいビーチや海中景観が魅力的な島が多いので、マリンレジャーが盛んですが、島によっては、亜熱帯地域特有の動植物や固有種が豊富で、世界自然候補地も複数あるため、内陸部を楽しむトレッキングやキャニオニングといたアクティビティも近年注目を集めつつあります。
今回は沖縄県の中でも、とりわけ豊かな自然が広がる地域を紹介していきます!
世界自然遺産の候補地、沖縄北部にて清流トレッキング
沖縄本島北部の山原(やんばる)と呼ばれる地域は、中南部と比べ、山や森林、河川などの自然が多く残っていることが特徴。やんばるの名を持つ固有種もたくさんいることから、現在は世界遺産候補地として審査されています。そんな緑豊かで希少な動植物が生息するやんばるの清流をトレッキングするツアーでは、ウォーターブーツを履いてジャングル探検しながら、亜熱帯ならではの植物、大型のシダであるヒカゲヘゴや珍しいカエルやトカゲなどの生き物を見つけたり、手付かずの川で遊んだりと、やんばるの自然を見て触って体感できます。
美しい海で行うツアーもいいけれど、このような内陸部のツアーも沖縄の魅力に触れられる良い機会となることでしょう。
豊かな生態系と圧巻の透明度!慶良間諸島の海を楽しむダイビング
大小20あまりの島々で構成された慶良間諸島は日本が世界に誇る海の一つ。ライトブルーの美しい色合いはケラマブルーと称され、抜群の透明度を誇ることから世界中のダイバーから愛されています。また、生態系も豊かで、ダイビング中には多種多様なサンゴや熱帯魚との出会いが期待でき、ウミガメの産卵場所も多く、彼らとの遭遇率も非常に高いのも魅力。これら豊かな自然が評価され、2014年には国立公園にも指定されました。
そんな慶良間諸島の海を楽しむのなら、ダイビングのライセンスがなくても気軽に楽しめる体験ダイビングがおすすめ。水の中でも呼吸ができる専用の器材を使って、のんびり海中景観を満喫できます。沖縄本島南部の那覇市から船が出ており、日帰りで行くことも可能です。
ダイナミックな地形や日本最大級のサンゴ礁群を堪能!宮古島のダイビング
沖縄本島から宮古海峡を経て南西に約290 kmに位置する宮古島は、世界でも指折りの美しいビーチを有しています。アメリカの旅行代理店であり世界最大の旅行口コミサイト「TripAdvisor®」が2021年に発表した、「Traveler’s choice2021 Best of the Best 今後注目の観光地の世界トップ25」では、マリンアクティビティの最適地として21位にランクインするなど世界からも注目を集めている地域。
ビーチだけでなく海中景観も魅力的で、水中で呼吸できるダイビングなら、サンゴが隆起してできた島ならではのアーチやクレパスを悠々と鑑賞できます。また、島内には海に注ぐ川がないため、いつでも抜群な透明度の中で楽しめます。島の北側の海域には、「八重干瀬(やびじ)」と呼ばれる、宮古島の面積の約10分の1に及ぶ日本最大級のサンゴ礁群が見渡す限り広がっており、こちらでは、水面から俯瞰して水中景観を見るシュノーケリングツアーも人気です。
手つかずの自然や先人たちの暮しを体感!石垣島で沖縄の伝統的な船‟サバニ”に乗船
石垣島は、沖縄本島那覇から南東に約400kmに位置する離島。特に市街地から離れた北部は観光客も少なく、手つかずの自然が残っているため、ゆっくり過ごすには最適です。ここでは、古くから先人たちの生活の足として、なくてはならなかったサバニと呼ばれる木造漁船に乗る体験ができます。
見渡す限り人工物もない海上にて、‟エーク”と呼ばれる木製の伝統的な櫂(かい)を使って操船すれば、沖縄の原風景が見えてくるはず。ツアーには、石垣島で数少ないサバニの作り手がガイドとして参加する場合もあるので、サバニの歴史や造船技術など詳しい話が聞けることもあります。
鉄杭を一切使わず木板を張り合わせて作られるサバニは沖縄を代表する伝統工芸品ですが、実際に触れて使用する機会は少ないので、石垣島に行った際にはぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
世界でも珍しいアオサンゴの群生地を鑑賞!石垣島でシュノーケリング
石垣島の東部に位置する白保海岸は、豊かな海中景観が認められ、西表石垣島国立公園に指定されています。特に北半球最大規模といわれるアオサンゴの群生は見事で、面積はサッカーコート6面分にもなります。アオサンゴ以外にも、ウスコモンサンゴやハマサンゴ、ミドリイシなど、約70種類以上ものサンゴが生息しており、その種類と数において、ここでしか見られない特別な海中景観といえるでしょう。これらのサンゴは約5m程の水深で多くみられるので、シュノーケリングで鑑賞するのがおすすめです。
貴重なマングローブ地帯と圧巻の滝を堪能!西表島のカヤック・トレッキング
山が多く平地に乏しく、島の約90%にして日本最大級の亜熱帯照葉樹林に囲まれる西表島は、数多くの川を有するうえに、島の外側が急斜面なため滝も多い地域です。そのため、カヤックで川を巡ったり、滝を目指すトレッキングが盛ん。中でも、汽水域に生息する貴重なマングローブ地帯でのカヤックツーリングと西表島を代表する滝の一つであり、圧巻の落差54mを誇るピナイサーラの滝をトレッキングするツアーは抜群の人気です。
日本最小のホタルが放つ光のショー!西表島のヤエヤマホタル観察ツアー
西表島は、独自の進化を遂げた固有種や絶滅危惧種の多様な生態系が見られるという理由から、世界自然遺産候補として目下審査中です。そんな中、西表島と石垣島でしか見られない日本最小のヤエヤマホタルを観察する貴重なツアーが人気。
求愛の季節である3月から5月には、オスが体からきれいな光を放ち、メスに向けて愛のメッセージを送ります。日没直後の薄明かりが残る森の中を散策すると、まるでクリスマスのイルミネーションのようにピカピカと黄色い光が点滅。日没からわずか1時間程しか見られない天然の光のショーは見逃せません。
サンゴが隆起してできた島の特徴を体感!西表島の洞窟探検ツアー
手つかずの自然が残る西表島は、隆起したサンゴ礁を元に琉球石灰岩の地層が形成されたため、鍾乳洞と呼ばれる自然洞窟も多く、この洞窟を探検するツアーも盛ん。ケイビングツアーでは、洞窟内に身一つで入り、地底を流れる川中を歩いたり、狭い場所をほふく前進で進んだりと冒険気分で楽しめます。悠久の時を経て形成された美しい鍾乳石は一見の価値ありです。
一夜限りに咲く幻の花を早朝カヤックで観察!西表島のサガリバナ鑑賞ツアー
西表島は、一夜限り咲く‟幻の花”の異名で知られる‟サガリバナ”の大規模な自生集落があることでも有名。初夏限定の早朝カヤックに参加すれば、この時期にしか見ることができない貴重なサガリバナが咲いて散る瞬間まで観察できます。
夜にいっせいに花を咲かせ、朝に散ったサガリバナが川面を埋めつくす光景はとても幻想的。あたり一面、薄桃色のサガリバナで埋め尽くされ、独特な甘い香りが充満します。まぶしい朝日を浴びる時間になったら、現実の世界へ。心象世界に迷い込んだような不思議な体験になること間違いなしです。
ミステリアスな海底都市へ!与那国のダイビング
沖縄の那覇空港から飛行機で約1時間30分、日本の最西端に位置する与那国島の海底には海底地形または海底遺跡とも呼ばれる神殿型の構造物が鎮座しており、英BBCでも2021年3月に「日本のミステリアスな海底『都市』」と題し、特集を組んで放送されたことから、世界から注目を集めています。
発見されてから30年を経た現在もなお、正体を巡り地質学者たちの間では議論が続いており、ますます神秘性が増しているこの『都市』を一目見ようと世界中からダイバーが訪れます。
ダイビングのライセンスをもっていれば、都市の深部である、門と推測される場所や、何らかの祭壇として使われていた場所などいくつもの見どころを巡れるのでダイバーは是非チャレンジしてみてください。ライセンスがいらない体験ダイビングでも、上から俯瞰する形ではあるが参加可能。地形なのか人工物なのか、その目で確かめるのも面白いかもしれません。
沖縄を満喫するためには一日二日の旅行では時間が足りないはず。旅程を伸ばして自然資源や歴史文化をじっくりと体感すれば、新しい学びが得られるはずです!
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