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雄大な山岳景観や伝統的な街並みなど魅力がいっぱい!中部地方はどんなところ?

本州中央部に位置する中部地方には、日本のシンボル・富士山をはじめ、かつて城下町として栄えた金沢や、ユネスコの世界文化遺産に登録されている白川郷・五箇山の合掌造り集落、日本有数の山岳リゾートである上高地など、魅力溢れる観光スポットがたくさんあります。この記事では、中部地方の地理や歴史、観光スポット、季節ごとの気候、東京と大阪からのアクセス方法など、中部に関する基礎知識をご紹介します。

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中部はどこにある?

中部地方は、本州の中央部に位置しています。新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県の10県で構成されています。総面積は72,580㎢で、日本の国土の約20%を占めています。

中部地方は、北部は日本海、南部は太平洋に面しており、中央部には、飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈が連なり、「日本の屋根」と呼ばれる日本アルプスがそびえています。2013年に世界遺産に登録された日本のシンボル的存在「富士山」や、浅間山、御嶽山などの活火山も点在しています。これらの山々からは、信濃川や木曽川など、日本を代表する川が流れ出し、日本海側や太平洋側に広大な平野を作っています。

中部地方は、関東・東北地方と関西地方の間にあるため、古来より、東日本と西日本を繋ぐ交通の要衝として栄えてきました。中部地方には現在も、昔ながらの街並みを残す宿場町が数多くあり、観光名所として人気を集めています。

中部にはどんな県がある?

新潟県

新潟県は、本州の中央付近に位置し、日本海に面して南北に細長く延びた県です。総面積は約12,584㎢で、広さは全国で5位です。

主要な観光スポットとしては、日本三大峡谷の一つ「清津峡」、フォトジェニックなスポットとして人気の「星峠の棚田」、新潟県随一のパワースポット「彌彦神社」、日本最大の金山「佐渡金山」などがあります。
日本でも有数の豪雪地帯であるため、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが楽しめるスポットも豊富です。

また、日本を代表する米どころとして知られ、米の生産量は全国1位を誇ります。中でも魚沼産コシヒカリは日本一美味しいブランド米として有名です。
日本でも有数の酒どころとしても知られ、酒蔵の数も日本酒の消費量も全国No.1となっています。見学可能な酒蔵もたくさんあり、酒蔵巡りを楽しむこともできますよ。

富山県

富山県は、本州の中央北部に位置しています。総面積は約4,248㎢で、広さは全国で33位です。北は富山湾に面し、その他三方を北アルプス立山連峰など急峻な山岳地帯に囲まれ、湾を囲むように平野が広がっています。

美しく豊かな自然環境に恵まれ、四季の移り変わりが鮮明で、多種多様な動植物が見られます。世界有数の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」をはじめ、日本三大渓谷の一つ「黒部峡谷」の大自然を満喫できる黒部峡谷鉄道や、海越しに立山連峰を望める景勝地「雨晴海岸」、世界文化遺産に登録された五箇山の合掌造り集落など見どころがたくさんあります。

また、富山湾は、天然のいけすと称されるほど魚が豊富なので、新鮮な海の幸を存分に味わうこともできますよ。
 

石川県

石川県は、本州のほぼ中央部、日本海側に位置する南北に細長い県です。総面積は約4,186㎢で、広さは全国で35位です。
県北部の能登半島は、山海の豊かな自然の残るエリアで、変化に富んだ海岸線が作り出す美しい景観が楽しめます。

江戸時代に加賀藩の城下町として栄えた金沢には、武家屋敷や茶屋街といった風情溢れる町並みや、日本三名園の一つ「兼六園」、「金沢城」などの観光スポットが数多くあるほか、輪島塗、九谷焼、加賀友禅などの伝統工芸品も多数あります。

また、石川県南部の加賀エリアには、日本三名山のひとつである白山や、山中温泉、山代温泉、片山津温泉など、魅力的な街並みの温泉地があります。

福井県

福井県は、本州のほぼ中央に位置し、北部は日本海と若狭湾に面しています。若狭湾沿岸は半島と湾が多く、日本海側では珍しい大規模なリアス式海岸となっています。総面積は約4,190㎢で、広さは全国で34位です。

日本随一の奇勝としても名高い断崖「東尋坊」や、ラムサール条約にも登録されている湿地「三方五湖」などの絶景スポットや、700年以上の歴史を誇る「永平寺」、雲海に浮かぶ美しい姿から天空の城とも呼ばれる「越前大野城」など魅力溢れる観光スポットがたくさんあります。

鯖江市を中心に生産されているメガネフレームは、国内生産量の9割以上のシェアを誇り、その優れた品質は世界的にも評価されています。

山梨県

山梨県は、中部地方南東部に位置する内陸県です。県央部に甲府盆地があり、その周りは八ヶ岳、南アルプスなどの高峻な山岳に囲まれています。平地が少なく、県土の80%以上を山地が占めています。総面積は約4,465㎢で、広さは全国で32位です。

山梨県の主要観光スポットとしては、世界遺産「富士山」や富士山の噴火によって形成された5つの湖「富士五湖」、日本一の渓谷美を誇る「御岳昇仙峡」などの自然景勝地や、温泉保養地として有名な箱根などが挙げられます。

豊かな自然に恵まれた山梨県は、フルーツの栽培が盛んです。中でもぶどう、もも、すももは日本一の生産量を誇っています。また、日本を代表するワインの産地でもあり、ワイナリー巡りを楽しめることも山梨県の魅力です。

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長野県

長野県は、本州のほぼ中央に位置する内陸県です。県の周りには標高3,000mを超える山々が連なり、総面積の84%を山地が占めています。総面積は約13,561㎢で、広さは全国で4位です。

観光名所としては、黒と白の対比が美しい国宝「松本城」、県内屈指のパワースポットとして知られる「諏訪大社」、約1,400年の歴史を誇る「善光寺」などの文化財や、上高地、軽井沢、八ヶ岳などの高原リゾートなどがあります。

豊かな自然を生かしたアウトドアアクティビティも盛んで、夏場は登山やトレッキング、カヌーなど、冬場はスキーやスノーボードなどを楽しむことができます。

岐阜県

岐阜県は、中部地方西部に位置する内陸県で、7つの県と隣接しています。総面積は約10,621㎢で、広さは全国で7位です。

県北部は、県内最高峰の奥穂高岳、乗鞍岳など標高3,000mを超える山々が連なり、県域の約80%を山地が占めています。県内を流れる長良川は、日本三大清流の一つであり、1,300年以上も続く伝統的な漁法・鵜飼が行われることで有名です。

岐阜県には世界遺産に登録されている「白川郷合掌造り集落」や、昔ながらの街並みが今も残る「馬籠宿」などの観光スポットがあるほか、豊かな自然の中で本格的な登山やトレッキング、ラフティングなどのアクティビティを楽しむことができます。

ものづくり産業も盛んで、日本を代表する陶磁器「美濃焼」や、飛騨地域に古くから伝わる漆器「飛騨春慶」などの伝統工芸品はお土産として人気があります。

静岡県

静岡県は、中部地方の南東部に位置し、南は太平洋に面しています。県東部には太平洋に大きく突き出た伊豆半島があります。北側には日本一の高さを誇る富士山があり、3,000m級の山々が連なる山岳地帯が東西に長く広がっています。総面積は約7,777㎢で、広さは全国で13位です。

主な観光名所としては、世界遺産にも登録されている富士山や、日本で初めて国の名勝に指定された「三保松原」、江戸幕府の初代将軍・徳川家康が築いた「浜松城」、温泉地として有名な熱海、ユネスコ世界ジオパークに認定された伊豆エリアなどがあります。

お茶の産地としても有名で、茶道体験や茶摘み体験ができるスポットなどもあります。また、浜名湖のうなぎや、駿河湾の桜えびなどなど、バラエティ豊かなご当地グルメを味わうことができます。

愛知県

愛知県は、中部地方の南部に位置しています。総面積は約5,172㎢で、広さは全国で27位です。県西部に濃尾平野があり、東部には山々が連なる美濃三河高原があります。 南部には伊勢湾、三河湾が広がり、三河湾を囲むように知多半島・渥美半島が太平洋につき出ています。中部地方の産業・文化の中心県で、県庁所在地の名古屋市は大きな都市です。

愛知県は、戦国時代を代表する織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3武将が生まれた地であり、国宝「犬山城」や「名古屋城」、「徳川園」などゆかりのスポットがたくさんあります。
また、オールシーズン楽しめる茶臼山高原、愛知県屈指の紅葉の名所・香嵐渓など自然を満喫できるスポットも多数あります。

日本でも独特と言われる愛知の食文化も見逃せません!味噌カツ(とんかつに味噌ソースをかけたもの)やきしめん(幅の太さが特徴の麺)、小倉トースト(砂糖で煮た豆を潰したあんを乗せたトースト)など多彩なご当地グルメが楽しめます。

三重県

三重県は、紀伊半島の東側に位置し、太平洋に面しています。総面積は約5,774㎢で、広さは全国で25位です。

日本全国80,000社あると言われている神社のトップに君臨する「伊勢神宮」や、世界遺産にも登録されている「熊野古道」、ロッククライミングやハイキングが楽しめる「御在所岳」、忍者修行体験が楽しめる「赤目四十八滝」、日本を代表するリアス式海岸で伊勢志摩国立公園に指定されている「英虞湾(あごわん)」など日本の歴史や伝統文化、自然を満喫できるスポットが満載です。

伊勢海老や牡蠣などの海の幸や、日本三大和牛の一つ松坂牛など、現地を訪れたらぜひ味わってほしい絶品グルメも豊富にあります!

数々の名勝負が行われた地!中部の歴史

中部地方には、今から9,500~7,500年前のものと推定される三ヶ日人の人骨片が発見されたり、長野県の尖石遺跡や、静岡県の登呂遺跡など、縄文や弥生時代の遺跡が発見されたりしていることから、古くから文明が発展していた地域でした。

中部地方の歴史を語る上で欠かせないのは、戦国武将の存在です。中部地方は、戦国の三英傑と称される織田信長、豊臣秀吉、徳川家康をはじめ、歴史に名を馳せる戦国武将たちが拠点を構えた地であり、織田信長の運命の転機となった「桶狭間の戦い」や、天下分け目の戦いとして知られる「関ヶ原の戦い」など歴史を揺るがすような戦の舞台となった地でもあります。中部地方各地には多くの戦国武将ゆかりのスポットや古戦場などがあるので、戦国時代や戦国武将に興味のある方はぜひ訪れてみてくださいね。

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豪雪地帯から温暖なエリアまで!バラエティ豊かな中部の気候

中部地方は、太平洋側の東海、内陸部の中央高地、日本海側の北陸の3つのエリアに分けることができ、エリアごとに気候が異なります。
東海地方は、夏に降水量が多く冬は温暖な気候です。北陸地方は、北西から吹く湿った季節風の影響で冬に雨や雪が多いのが特徴です。 中央高地は内陸で標高が高いため、昼と夜の気温の差が大きいのが特徴です。
ここでは人気の観光スポットである石川県の金沢市を例に季節ごとの気候について紹介していきます。

春 (3月〜5月)

3月の金沢は雪解けの季節です。朝晩は冷え込み、寒暖差も激しいので、厚手のコートやマフラーなど、しっかりとした防寒対策が必要です。日本三名園のひとつ「兼六園」の桜の見頃は3月下旬から4月上旬です。
4月になると日中は暖かくなり、気温も15℃〜18℃ほどになりますが、朝晩はまだ冷え込むので、コートを羽織ったり、重ね着やショールをしたりして防寒対策をしましょう。
5月に入ると日中は20℃前後とかなり暖かく、朝晩も寒い日でも10℃前後の体感温度でかなり過ごしやすい温度になってきます。

夏 (6月〜8月)

6月の金沢の平均気温は22.2℃、平均最低気温も19.0℃と過ごしやすい気候ですが、梅雨になり、雨の日が多くなると肌寒く感じる日もあります。
7、8月の平均気温は東京と同様の約27℃、平均最高気温も30℃を超えるなど、暑い日が続くようになります。湿度も高いので蒸し暑く、実際の気温より暑く感じることも多いでしょう。屋外と屋内の寒暖差も大きくなるので、通気性の良い上着を用意しておきましょう。
夏の金沢は雨も多いので、折り畳み傘も忘れずに用意しておきましょう。

秋 (9月〜11月)

9月中旬までは、平均最高気温25℃以上の日が続き、日中は半袖で過ごせます。10月ごろから次第に涼しくなってきて、下旬には平均最低気温が10℃未満になる日もあります。
11月になると平均気温が12.0℃程度になり、日増しに寒さを感じるようになります。
北陸随一の渓谷美を誇る鶴仙峡や、兼六園など各地で紅葉が見頃を迎えます。この時期の服装は、長袖にパーカーや裏生地のないアウターで十分ですが、朝晩は冷え込むので、重ね着できるものを用意しておくと良いでしょう。

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冬 (12月〜2月)

12月の金沢は、天気が変わりやすく、冷たい風が吹く日が多くなります。平均気温も6.0℃とかなり冷え込みます。1月に入ると北西の季節風が吹き、雪の日が多くなり積雪が増えていきます。1、2月は、多い年で約60㎝、少ない年で20㎝ほどの積雪があります。水分の多い雪は、凍結しやすい上、溶けると道路がぬかるみ歩きづらいので、防水使用のブーツや長靴がおすすめです。外出の際は、厚手のコートやダウンコートを着用し、カイロや手袋も用意するなど防寒対策はしっかりと行いましょう。


以下の表は、中部地方の県庁所在地の平均気温と平均降水量をまとめたものです。旅行計画を立てる際の参考にしてくださいね。
 

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中部へのアクセス

中部国際空港までのアクセス方法

中部エリアの空の玄関口「中部国際空港 (セントレア)」には、日本国内17都市、海外17都市から定期便が就航しています。国際線と国内線が同一ターミナルにあるので、到着フロアから出発フロアに移動するだけでスムーズに乗り継ぎができるのでとても便利ですよ!

東京からのアクセス方法

東京から中部地方に行くのなら、新幹線を利用するのが便利です。東京駅から名古屋駅までの所要時間は、「のぞみ」なら約1時間40分、「こだま」利用の場合は2時間40分程度です。運賃は自由席の場合、いずれも10,560円になります。

東京から金沢に行く場合は、2015年に開通した北陸新幹線を利用するのがおすすめです。東京駅から金沢駅までの所要時間は、「かがやき」利用の場合なら約2時間30分、自由席の料金は14,380円、「はくたか」利用の場合、所要時間は3時間前後、自由席の料金は13,850円になります。

大阪からのアクセス方法

大阪−名古屋間の移動も新幹線を利用するのが便利です。新大阪駅から名古屋駅までの所要時間は、「のぞみ」なら約50分、「こだま」利用の場合は約70分です。運賃は自由席の場合、いずれも5,940円になります。

関西方面から金沢に行く場合、関西と北陸エリアを結ぶ特急列車「サンダーバード」を利用するのがおすすめです。
新大阪駅から金沢駅までの所要時間は、約2時間30分、自由席の料金は7,260円になります。
 

 

富士山へのアクセスはこちら

https://www.tsunagujapan.com/ultimate-guide-mt-fuji/#hl31

まとめ

いかがでしたか?中部地方は、雄大な大自然によって生み出された絶景の数々や、日本の歴史の分岐点となったスポット、日本人の信仰の形について知ることができるスポットなど魅力的なスポットで溢れています。皆さんもぜひ訪れてみてくださいね!

この記事に掲載されている情報は、公開時点のものです。

ライター紹介

okada
okada
東京都出身。趣味は美術館巡りと読書。さまざまな国の歴史や文化に興味があります。歴史から学ぶことの大切さを痛感し、日本史、世界史再勉強中。
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