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サムライ文化を味わい尽くす! 鉄道で巡る会津ぐるり旅
会津には武家文化を色濃く残すお城や街並み、また温泉など観光地としての魅力が詰まっています。今回は会津の人気観光スポットを、鉄道で巡る形でご紹介します。会津に訪れた際は、是非鉄道旅も検討されてみてはいかがですか?
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日本に来たら、ちょっと趣向を凝らしてローカル鉄道にのんびり揺られながら各地を旅するというのも良いと思いませんか?
実は、日本有数の観光スポットである会津地域は鉄道の旅にもぴったりの地域なんです。
aizutetsudo.jp特に会津鉄道は観光路線として非常に人気で、また乗っているだけで楽しい企画もたくさん用意されています。
なかでも、ユニークなのはお座敷車両、トロッコ車両、展望車両と3種類のイベント車両をつないだ「お座トロ展望列車」です。
aizu-concierge.com全部乗りとおせば1時間半近い旅が楽しめます。
お座敷列車の様子
aizu-concierge.com真ん中の通路を挟んでお座敷があり、秋冬の時期には、こたつが出現します。
トロッコ車両
city.aizuwakamatsu.fukushima.jp
秋冬はトロッコ車両には窓が付けられますが、夏季は窓ガラスははずされ、爽やかな風に直接触れることができます。
このように乗っているだけでも楽しいお座トロ鉄道ですが、運行区間である会津田島駅から会津若松駅の間は、魅力的な観光スポットが集まっています。
そこで、本記事ではこの区間を中心に、おすすめの観光スポットなどを紹介していきます。
東京周辺から会津田島駅に行く場合で最も早い方法は、浅草駅もしくは新宿駅から特急列車(特急スペーシア)に乗り、鬼怒川温泉駅で会津鉄道の快速列車(AIZUマウントエクスプレス号)に乗り換えるというルートです。うまく乗り継ぎができれば約180分で着くことができます。一方で、最も楽な方法は、東武浅草駅もしくは北千住駅から東武鉄道の快速に乗ることです。会津田島行の電車に乗れればすべて直通運転になり、約210分ほどで着くことができます。料金もこちらのほうが安いです。
Photo by くーさん on Flickr
はじめに:ルート全体
この区間の全体ルート図は以下のようになります。
塔のへつり駅→湯野上温泉駅→芦ノ牧温泉駅→会津若松駅の4つの駅を拠点に各スポットを巡っていきます。
1. 塔のへつり
最初のおすすめスポットは塔のへつりです。同名の塔のへつり駅から歩いて5分ほどで行けます。
塔のへつりは100万年にもわたる侵食と風化が生み出した奇岩が連なる景勝地です。その特異な形から、1943年に国の天然記念物に指定されました。
Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋) on Flickr四季折々の絶景が楽しめるスポットとしても有名で、秋には紅葉、冬には風情ある雪景色があたり一面に広がります。
アクセス方法:塔のへつり駅より徒歩5分
住所: 南会津郡下郷町 弥五島下タ林
2. 湯野上温泉、大内宿エリア
湯野上温泉駅には温泉地があるとともに、車やバスなどで人気観光スポット大内宿に足をのばすこともできます。
A. 湯野上温泉
7つの源泉をもち、河原を掘れば湯が湧くといわれるほど湯量が豊富な温泉地です。駅周辺には、魅力的な温泉宿や民宿が点在しています。
まず、気軽に温泉を楽しみたい方は、駅の隣にある無料の足湯がおすすめです。足湯は足だけをお湯につからせるため、服を脱がなくても手軽に温泉を楽しめます。
town.shimogo.fukushima.jpみんなとても楽しそう...これは試さずにはいられないですね。
アクセス方法:湯野上温泉駅から徒歩約1分未満
住所:南会津郡下郷町 大字湯野上
本格的に温泉を楽しみたい方は、温泉旅館や民宿を利用すると良いでしょう。山間の原風景の中にある温泉宿でのんびり日頃の疲れを癒すことができます。
touryukan.com湯野上温泉には魅力的な旅館と民宿があるので、以下のサイトなどから是非ご自分にあった温泉宿を選んでみてください。
Yunokami Onsen Tourism Association Official Site (Japanese Only)
B. 大内宿
湯野上温泉駅から車やバスで15分ほど走らせると、大内宿につきます。
大内宿は南会津と日光をつなぐ山間にある宿場町です。戦国武将である伊達正宗や豊臣秀吉も訪れ、江戸時代には大名行列や旅人などで賑わいました。
www.hisuinosato.com茅葺屋根の民家が立ち並ぶ風景はまさに日本の原風景そのもの。
かつての街道沿いには食事処やみやげ店が連なっており、例えば、お団子屋などでは「昔の日本では、お団子とお魚をこういうふうに焼いていたのか!」といったような発見が山ほどありますよ。
www.tobu.co.jpアクセス方法:湯野上温泉駅からバスで約15分
住所:南会津郡下郷町大内山本43
3. 芦ノ牧温泉
続いて芦ノ牧温泉駅です。駅周辺には駅名の由来となった芦ノ牧温泉地があります。
この芦ノ牧温泉は、約1300年前に起源をもつ温泉地です。川を見下ろす高台に多くの宿が立ち、眼下に渓谷を望む露店風呂を堪能できます。
www.ookawaso.co.jp芦ノ牧温泉には魅力的な宿がたくさんあります。是非以下のサイトからご自分にあった温泉宿を選んでみてください。
Ashinomaki Onsen Tourism Association Official Site (Japanese Only)
4. 会津若松市街
会津地域の中心都市、会津若松市です。会津若松市街には、武家文化を色濃く残す観光スポットがたくさんあり、また温泉地もあります。
なお、本記事では会津若松駅で降りた場合のルートをもとにおすすめスポットを紹介していきます。この会津若松駅では観光に便利な「ハイカラさん」と「あかべぇ」の2つの周遊バスがそれぞれ反対方向を回るコースで運行されていますので、行き先に応じて使い分けましょう。
それでは、「あかべぇ」に乗って、市街地観光に出発!
aizukanko.com
あかべぇのルート図
A. 飯盛山
最初に見るべきスポットは飯盛山になります。
この飯盛山は1868年に維新政府軍と旧幕府側との間で戦われた戊辰戦争時に白虎隊が自刃(じしん)した地として有名な山です。
白虎隊とは会津藩によって組織された16~17歳の武家の男子たちによる部隊で、当初は予備兵力に過ぎなかったのですが、戦局が進むにつれ前線にも進軍するようになりました。
en.wikipedia.orgそんな男子隊士たち20名がある戦いから退却した際に、たどり着いたのが飯盛山でした。飯盛山から市中方面を眺めると、鶴ヶ城を囲む一帯が火災に見舞われていました。これで負け戦を覚悟した隊士たちは、「主君のために殉じよう」と全員が自決したのです(20名のなかで1人だけ奇跡的に生き残った隊士によって、この白虎隊の忠義と悲運の物語は広く人々に知られるところとなりました)。
このような悲劇の地となった飯盛山。現在では、白虎隊にまつわる資料館やお墓のほか、仏堂のさざえ堂などが点在し、毎年多くの観光客でにぎわっています。
白虎隊19士の墓
奇跡的に生き残った1名を除く、19名の墓が一列に並んでいます。墓はすべて主君の鶴ヶ城方面に向けて建立されています。
さざえ堂
Architectural Map (http://www.archi-map.jp)1796年に建立された高さ16.5m、六角三層のお堂。
Architectural Map (http://www.archi-map.jp)上りと下りが全く別の通路になっている一方通行の構造により、たくさんの参拝者がすれ違うこと無く安全にお参りできるという世界にも珍しい建築様式を採用したことで、平成8年に国重要文化財に指定されました。建築好きの方は一見の価値ありです。
Architectural Map (http://www.archi-map.jp)住所:会津若松市一箕町八幡弁天下1404
B. 会津武家屋敷
次のおすすめスポットが会津武家屋敷です。
www.tif.ne.jp会津武家屋敷では、会津藩の筆頭家老の屋敷をはじめ、県の重要文化財である旧中畑陣屋や茶室などが立ち並ぶ、江戸時代中期の和様建築の風情が楽しめます。
家老屋敷
Photo by foliosus on Flickr当時の屋敷の中も再現されています。
Photo by foliosus on Flickrこちらは台所です。
Photo by foliosus on Flickr旧中畑陣屋
Photo by Marco Capitanio on Flickr旗本松平家の代官陣屋(江戸時代の領主に代わって任地の事務を司る者の役所)もここに移築され復元されました。現代に残る数少ない代官陣屋です。
会津武家屋敷の住所:会津若松市東山町石山院内
C. 御薬園(おやくえん)
次のおすすめスポットが御薬園です。
江戸時代中期に会津藩主の別荘として建てられた回遊式庭園で、約400種類以上の薬草がある薬用植物園や池などが点在しています。ご来園の際は、御薬園でしか味わえない秘伝の薬草茶もぜひお楽しみください。
city.aizuwakamatsu.fukushima.jp
御薬園で過去開催された絵ろうそく祭りの様子。
住所:会津若松市花春町8-1
D. 鶴ヶ城
最大の見どころとなるのが、鶴ヶ城です。戊辰戦争でも激しい攻防戦に耐え、難攻不落の名城と称えられました。
aizukanko.comこの城の佇まいを前に、 言葉は不要。そういってしまいたくなるような、尊厳と儚さに満ち満ちています。
お城のそばには日本の偉大な茶人、千利休の子・少庵が建てたと言われる茶室麒閣もあります。ここで実際にお茶を楽しむことだってできますよ。
yae-mottoshiritai.jp alpsphotogallery.blog54.fc2.com住所:会津若松市追手町1-1
E. 東山温泉
会津若松の市内には温泉だってあります。
起源が約1300年前といわれる歴史ある温泉郷・東山温泉。 多くの会津藩士や文人たちに愛されてきたこの湯で、旅の疲れを癒してみてはいかがですか。
en.wikipedia.org aizu-higashiyama.comAizu Higashiyama Onsen Tourism Association Official Site (Japanese Only)
さいごに:東京に戻るには
東京に戻る際は、新幹線を利用するというオプションもあります。会津若松駅から磐越西線で郡山まで行けば、東京行の東北新幹線に乗ることができます。
ja.wikipedia.org郡山駅までの磐越西線では途中、左手に磐梯山、右手に猪苗代湖という大自然を車窓から眺めることもできますので、是非こちらのルートも検討されてみてはいかがでしょうか。
磐梯山
Photo by clipvain on Flickr猪苗代湖
Photo by k14 on Flickr
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