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可愛らしさ、ファッション性、上質感を兼ね備えた下北沢雑貨店巡り

東京はファッション都市ですが、地域ごとに特色があります。「個性的」で上質な生活雑貨を探しているなら、「下北沢」があなたにとって最もふさわしい場所になります。今回の「Area of Japan」特集では、京王井の頭線に乗って、トレンドの聖地・渋谷から電車でわずか3分、さまざまな文化が交錯する下北沢界隈で、生活の楽しさと質を向上させる雑貨店を探してみましょう。

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下北沢ってどんなところ?

実は「下北沢」は正式な地名ではなく、東京都世田谷区北沢一帯の総称です。下北沢という名前の由来については諸説あります。その中の一説では、武蔵野台地に沢があり、この場所が「沢」の「北」側の「下」流にあることから、こう呼ばれているというものです。

下北沢は東京の若者が大好きな場所の一つで、昔の面影を残す町並みに、個性的な衣料品店や雑貨店が並んでいます。またライブハウスや小劇場が多くあり、ギターを背負ったミュージシャンが街を歩いているのをよく見かけますし、新旧の文化、音楽と演劇、異国文化が絡み合い、新宿や渋谷などファッショナブルな街とは異なる独特の雰囲気を醸し出しています。

下北沢へのアクセス

下北沢に停車する鉄道は2つあります。
京王井の頭線:渋谷と吉祥寺を結ぶ私鉄。渋谷駅から「急行」で約3分、「各駅停車」で約6分、運賃は130円。
(注1:原文では「地鐵」となっていますが、京王井の頭線、小田急線は地下鉄ではないので「鉄道」と訳しました)

小田急小田原線:新宿と神奈川県を結ぶ私鉄。新宿駅から「急行」で約7分、「各駅停車」で約10分、運賃は170円。

下北沢の雑貨屋

日常を彩る:Détour à Bleuet下北沢店

下北沢駅東口から徒歩約3分のところにあるDétour à Bleuetは、日本の人気雑貨店Bleu Bleuetのブランドのひとつで、フランス語で「寄り道」という意味があります。散歩の途中で立ち寄り、お買い物がてら、休憩してホッとできる場所にしてほしいとの思いがあります。

Détour à Bleuet下北沢店は優雅なヨーロッパ風の外観で、店内には多くのお菓子、レトルト食品、キッチン雑貨、服飾小物など衣食住に関連する商品が陳列されています。お店の広報の方によると、商品はすべてバイヤーが自ら厳選して、「お客様の生活に楽しさと彩りを添える」ことを心がけています。日常生活のセンスを高めるユニークなアイテムやギフトを探している人にとって、宝探しには最適な場所です。

多くの商品の中でも特におすすめしたいのは、Bleu Bleuetとレトロ昭和の喫茶店「旅する喫茶」、有名な雨具ブランド「Wpc.」のトリプルコラボによる「クリームソーダ雨折傘」です。閉じているときは一杯のクリームソーダのように見えて、開いた時には半透明のサイダー色が現れる傘が清涼感をもたらし、雨粒の跡とサイダーの泡模様が重なり合って、とても幻想的です。

またBleu Bleuetには、世界の名画をモチーフにした腕時計や髪飾りなどのオリジナルグッズもあります。モネの『睡蓮』やゴッホの『星月夜』などの名画を身につけることができ、ユニークで芸術的な雰囲気で満たされた人気シリーズです!

旅の思い出を贈る:BCL PICTORIAL NETWORK

インターネットが発達した現代では、迅速に情報を伝えることができるeメールやインスタントメッセンジャーが伝統的な手紙に取って代わっていると言われていますが、旅先から親戚や友人にハガキを出すことも旅行の楽しみの一つです。ただ相手にピッタリなハガキを選ぶにあたって、紙の商品ラインナップが豊富ではないことが悩みです。手書き文字の温もりや紙の感触を重視したい人や、美しい図案や風景がプリントされたカードを集めたい人は、下北沢の「BCL PICTORIAL NETWORK」をのぞいてみてください。

下北沢で35年以上営業しているこの小さなお店は、すべての性別や年齢層の人がお気に入りのカードに出会えるような「カードの図書館」を目指しています。現在流行しているキャラクターのイラスト、日本国内の作家によるオリジナルデザイン、日本各地の風景、海外の有名映画やアートなどのポストカード、グリーティングカードが2000点以上集められています。筆者が店内に足を踏み入れて驚いたのは、自分の身長よりも高い棚がずらりと並んでいることでした。今ではとても珍しいカード専門店として、文具マニアを興奮させています。

種類が豊富なカードの中でも、春にはピンクの桜、秋には真っ赤な紅葉など、日本の季節をイメージしたデザインが大人気で、薄くて丈夫な和紙素材も外国人観光客に人気です。またカウンター付近にはマスキングテープ、シール、印鑑、封筒便箋などの文具雑貨もあり、中には華やかな日本の「祝儀袋」もあり、人にあげなくても、日本旅行を思い出す記念の飾りとして家に置いておくのもいいのではないでしょうか!

ユニークなものを探す:素今歩

下北沢界隈には個性的な服を扱う店がたくさんありますが、より珍しく、なかなか他人とかぶることがないアイテムを見つけたいなら、「素今歩」に行ってお宝を探しましょう!素今歩は下北沢で約20年経営しているレンタルボックス専門店で、約700人の作家が作品を展示販売しています。現在下北沢に2店舗ありますが、今回訪れたのは下北沢のランドマーク「東洋百貨店」内にある北口店です。

店名の素今歩は日本語の「『素』人が『今』から『歩』き出す」の略で、「素人が今第一歩を踏み出す」という意味です。20年前にネットショップや情報の流れが現代ほど速くなかったとき、素今歩はスタートしたばかりの作家たちに、自分を露出できる機会を提供しました。作家たちは箱の中に自分の手作り作品を置くほか、壁面を自由に飾り付けすることもでき、この小さな空間の中で理想的なディスプレイや世界観を自由に作ることができるのです。

素今歩にボックスを借りて委託販売している作家たちは、多くはイヤリングやネックレスなどの手作りアクセサリーを展示していますが、服、バッグ、食器、ポストカードなどの商品もあります。作品のテーマや作風から、使用する材料まで千差万別で、かわいいものもあれば華やかなものもあり、樹脂を使って作られているものもあれば、ワイヤーで形を凹ませているものもあります。手工芸品は量産できないため、同じデザインでも原材料などによって少しずつ違いがあり、ほぼ全ての商品が「一点もの」です。自分に一番合う運命の一品を探して、多くのお客さんがお店でじっくり見ています。

上質な生活を追求する:セカイクラス

下北沢地区では近年、積極的に街の再開発が進んでいます。その中で2019年に小田急線「世田谷代田駅」から「東北沢駅」間の鉄道が地下化され、地上に1.7キロに及ぶ線路跡地の空き地が出現し、モール、温泉旅館、幼稚園、学生寮などさまざまな施設が進出し、この「下北線路街」を豊かにしています。最後に紹介するセカイクラスは、下北線路街にある個性的なお店が集まる洗練された施設「reload」の中にあります。

セカイクラスは現在、日本に3店舗展開しており、店舗ごとにコンセプトや販売する商品が異なり、下北沢にあるお店では「日本から世界へ」をコンセプトに、日本製の高品質な生活雑貨を世界に発信することに取り組んでいます。落ち着いた雰囲気の店内には食文化に関連したカップやお皿が多数陳列されていて、店長のお話では、これらの食器はすべて日本各地の職人の手によるもので、一つひとつの作品に精巧な技巧が施され、日本人特有の繊細な感性が感じられ、実用性と芸術的価値を兼ね備えているとのことです。

中でも石川県我戸幹男商店の山中漆器酒杯は、木の質感が滑らかで優美な線を描き、極細なステムが印象的で、職人の優れた制作技術が見てとれます。外国人観光客の間でも好評だということです。日常の食事に、細かいセンスを加えたいなら、金属加工の聖地である新潟県燕三条で作られた食器や、陶芸家が作ったお椀やお皿をチェックして、家の中に居ながら、日本の風情を感じてください。

下北沢は、東京を代表するファッション街の新宿や渋谷から遠くないのに、音楽や演劇などの芸術文化の影響を受けた全く異なる「おしゃれ」な雰囲気を持っており、これまで紹介した雑貨屋のほかにもヴィンテージ古着屋も多くあります。地元の歴史文化にこだわった「支援型開発計画」と共に、下北沢のこれからの進化に期待が高まります。

この記事に掲載されている情報は、公開時点のものです。

ライター紹介

Ying
Ying Lu
台湾出身、東京在住。ライブ鑑賞や二次元文化などサブカルチャーが好き。池袋によく行きます。
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