暑い夏に訪れたい東京近郊の景勝地

1. 鋸山(千葉)

夏の旅行の定番といえば、海と山。そのどちらも満喫したい方にオススメなのが、千葉県内房エリアにあるこちら。切り出した岩肌が鋸のように尖っていることからその名が付けられたこちらの山は、標高329mの山頂近くまでロープウェーが利用できるので、運動が苦手な方でも安心して登ることができます。山腹の33万平方ｍは、約1300年前に開かれたお寺「鋸山 日本寺」の境内になっており、石段や石仏などと自然とのコントラストはまるで遺跡のような趣があります。また、山頂の断崖「地獄のぞき」からは、まるで空中に浮いているかのような眺めが楽しめますよ。房総のパノラマ風景を堪能した後は、付近の海水浴場で海水浴を楽しんだり、新鮮な海鮮に舌鼓を打ったりと、海が近い町ならではの魅力も味わってみてください。

1960年から1966年、約6年の年月をかけて彫刻された百尺観音

2. 尾瀬ヶ原(群馬)

群馬・福島・新潟・栃木の4県にまたがる「尾瀬国立公園」。その中で最も人気の散策コースが、標高約1,400mの位置にある「尾瀬ヶ原」です。2,000m級の山々に囲まれた大湿原には、夏季に見頃を迎えるワタスゲや日光キスゲをはじめとした多種多様な高山植物が咲き乱れますよ。4県にまたがるだけあって入山コースは複数ありますが、「尾瀬ヶ原コース」はメインルートのある群馬県側からがオススメ。またマイカー規制があるほか、短いルートで周遊するにもおよそ半日かかるので、事前に計画を練ってから訪れてみてください。

3. 御岳山(みたけさん)(東京)

東京都内で豊かな自然を満喫したい方にオススメなのが、こちらの標高929mの山。山頂付近には武蔵御嶽神社が鎮座し、古くから山岳信仰の地として親しまれてきました。現在は山頂付近までケーブルカーでのぼることができ、駅周辺にはお土産屋さんや茅葺屋根の宿坊などが立ち並びます。夏の涼を得るなら参拝の帰り道は、「ロックガーデン」経由のルートがオススメ。七代の滝から綾広の滝までの約1.5キロはロックガーデンと呼ばれ、苔むした大小さまざまな奇岩が涼やかな雰囲気を醸す、癒やしスポットとなっています。

4. 吹割の滝(群馬)

涼感スポットといえば、やっぱり滝。そんな方にオススメなのが、こちらの滝です。国の天然記念物および名勝に認定された高さ7m・幅30mにおよぶ三方向から河川が勢いよく流れる景観は、さながら巨大な岩が吹き割れたよう。その大瀑布の荘厳さから「東洋のナイアガラ」とも呼ばれています。散策路・橋も整備されており、滝を囲むように1周ぐるりと散策することも可能。「般若岩」などの巨岩・奇岩がつくる荘厳な景観をはじめ、「浮島観音堂」や「鱒飛(ますとび)の滝」などを巡ってみてください。

5. 長瀞(ながとろ)渓谷(埼玉)

都心から車や電車で約2時間、日帰りでアクティビティを満喫できると人気のスポットが、埼玉県の長瀞です。東京近郊と思えないほどの大自然が広がっており、中でも名勝・天然記念物にも指定されている、全長6kmにわたって続く渓谷が圧巻の一言。川から渓谷を楽しめる、木船で川を下る「ライン下り」も人気です。またラフティングやキャンプ、バーベキューなどさまざまなアクティビティを満喫できるのもうれしいところ。そして渓谷のほか、もう1つ訪れたいスポットが宝登山(ほどさん)です。約1900年前発祥とも伝わる宝登山神社まではロープウェイで向かうことができるので、ファミリーでも安心。ミシュラン・グリーンガイドで1つ星を獲得した景観を楽しんでください。散策後にちょっと疲れたら、ぜひ味わっておきたいのが名物のかき氷。天然氷の蔵元直営のかき氷は全国的にも珍しく、かき氷目当てに多くの人が訪れています。

いかがでしたでしょうか。都心に近い場所でも、自然を感じられるスポットはたくさんあります。この夏はぜひ、気軽に行ける東京近郊の景勝地へ、涼感を求めに行ってみてください。