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独自に進化した日本の「洋食」ってどんなもの?
「洋食」とは、米飯に合わせて食べるために日本独自の進化を遂げた西洋料理のこと。日本でしか味わえない独自の食のジャンル、一体どのようなものなのでしょうか?今回は代表的なメニューをご紹介します。
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洋食とは?
欧米諸国の料理をベースに日本的な要素を加えてアレンジしたもの。明治維新(※)を境に、日本に本格的な西洋料理が取り入れられたものの、当初は庶民には縁遠い内外貴賓ための宴会料理というカテゴリでした。その後、明治時代の末頃から大正年間にかけ(1910年代〜1920年代)、料理人たちが工夫を重ね、日本式西洋料理が次々と登場。一般大衆の間に普及するようになったのです。
(※)日本史における政治的・社会的な一大変革のこと(広義には1830年代〜1890年頃まで)。江戸幕藩体制を廃し、新政府による中央集権統一国家成立と資本主義化の出発点となったもの
1. オムライス
子どもを中心に大人気の「オムライス」は、トマトケチャップなどで味つけして炒めた米飯を焼いた卵で包みこんだ料理。名前はフランス語の「omelette」と英語の「rice」を組み合わせたものと言われています。様々なアレンジが存在し、ソースはケチャップ、ブラウンソースなどがあるほか、卵も薄焼きで包み込む以外に、オムレツを米飯の上に乗せるタイプや、真ん中で切るとふわふわとろとろの半熟卵が現れるタイプなどがあります。
2. ハンバーグ
洋食を代表する肉料理。ルーツはドイツのハンブルグで人気があったタルタルステーキに由来しているようですが、いつどういった経緯で日本に入ってきたかという正式な記録は残っていません。内容は、牛挽き肉に、パン粉・みじん切りにして炒めた玉ねぎ・卵・塩こしょうなどを加えてこね、小判形に丸めて焼くというもの。トマトケチャップ+ウスターソースをベースにしたソースや、大根おろし+醤油ベースの和風ソースのもの、生地に豆腐を練り込んだものなど、さまざまなバージョンがあります。
3. カレーライス
世界中で知られているカレーは、日本では「カレーライス」という呼称で浸透しています。明治時代(1850年代〜1910年代頃)に、イギリス経由で伝わったと言われ、定番として知られるのは、肉と野菜を炒めて煮込み、カレー粉で味をつけたソースを米飯にかけるタイプ。アレンジも多種多様に展開され、炒めた挽き肉にカレー粉をまぶしたものや、スープタイプなど、日本中の飲食店で個性豊かなカレーライスを食べることができます。
4. ハヤシライス
明治時代に生まれた「ハヤシライス」は、西洋料理「hashed beef」+「rice」からヒントを得たとされるもの。薄切り牛肉に、たまねぎ・じゃがいもなどの野菜を炒め、ブラウンソースまたはトマトピューレや小麦粉を加えて煮込んだものを、米飯にかけた料理です。先ほどご紹介したオムライスにハヤシライスのソースをかけた「オムハヤシ」と呼ばれるバージョンも人気。
5. コロッケ
欧米から伝わった揚物料理「クロケット(フランス語:croquette)」を日本風にアレンジしたもの。肉や魚介を下調理し、茹でたじゃがいもなどとともにすり身にして混ぜ合わせ、小麦粉・卵・パン粉をまぶして揚げたものです。中身は色々なタイプがあり、ホワイトソース+カニの身をつめた「カニクリームコロッケ」なども人気。飲食店のメニューとして楽しめるほか、商店街の精肉店などでテイクアウト用に販売している店も多く存在します。
6. 和風スパゲッティ
イタリアを発祥とするパスタ料理も、日本では独自の進化・発展を遂げてきました。なかでも「和風」と呼ばれるカテゴリのスパゲッティは、たらこなどの魚介類や、海苔、キノコ・ネギ・大根おろし・青じそなどの野菜類と、ヘルシーな食材を使ったものが主。味付けも醤油ベースのものが多く、さっぱりと食べられます。
今回ご紹介したメニューは全国のレストラン、カフェ、専門店などで食べることができますよ!
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