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世界最古の長編小説「源氏物語」ゆかりの地!京都のおすすめスポット5選
世界最古と言われる日本の恋愛小説「源氏物語」。今から約1000年以上も前に書かれたとされる歴史的な書物であり、現在では世界中で愛されています。今回は、作品の舞台となった京都のスポットを5つご紹介します!
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源氏物語とは
源氏物語は、平安時代(794年~1185年)に女性作家・紫式部によって書かれた全54巻からなる長編小説です(巻数については諸説あり)。貴族である主人公・光源氏と女性の恋愛を中心に描いた物語。紫式部は、日本文学史を代表する作家のひとりであり、源氏物語は紫式部の生涯で唯一の物語作品です。
物語の時代設定は平安時代。日本では平安時代を指す言葉として「平安貴族」という言葉があり、平安時代=華やかな時代というイメージを抱く人が多いです。しかし平安時代は約390年続いた長い時代であり、前期はきらびやかな貴族たちが政治を支配していましたが、次第に武士が勢力を強め、大きく情勢が変化していった時代でもありました。源氏物語では、主人公の恋模様だけでなく、貴族社会や平安時代の政治についても描かれています。
京都の宇治市には、源氏物語や平安時代に関する映像や資料などを展示した「源氏物語ミュージアム」があり、より作品の魅力に触れることができるので、機会があったらぜひ訪れてみてくださいね。
では、源氏物語の舞台となった京都のスポットを紹介します。
1. 廬山寺 (ろざんじ)
廬山寺は938年~947年にかけて、平安時代の天台宗(中国発祥の仏教)の僧であった元三大師良源(がんざんだいし りょうげん)によって創建された寺です。
ここは、源氏物語の作者・紫式部の邸宅があった跡地として知られ、紫式部はここで育ち、結婚生活を送り、一人娘を育て、生涯を送ったと言われています。
ライター自身も訪れたことがありますが、世界的な作家である紫式部ゆかりの地であることから、とても感慨深いものがありました。
さらに盧山寺の境内には、紫式部の邸宅跡であったことを記念して、源氏庭が整備され、白砂と苔が織りなす美しい庭園を眺めることができます。源氏物語で登場する朝顔は、現代のキキョウを指し、6月下旬から9月上旬にかけては、美しい紫のキキョウが見頃を迎えますよ。
アクセス:京阪鴨東線・出町柳駅または神宮丸太町駅より徒歩約15分
2. 京都御所
京都御所は、皇室関連の施設であり、1331年から1869年の間、皇居(天皇が居住し儀式・公務を執り行う場所)として使われていました。
作中では冒頭にて、主人公・光源氏が生まれ育った場所として、京都御所が登場しています。源氏物語ゆかりの地を巡るには欠かすことのできないスポットですね。
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅より徒歩約5分
京都御所の周囲には、「京都御苑」と呼ばれる自然豊かな国民公園があり、春には桜、秋には紅葉と四季折々の景色が楽しめるスポットとしても人気です。
3. 渉成園 (しょうせいえん)
渉成園とは、東本願寺の境外にある池泉回遊式庭園のこと。池泉回遊式庭園とは日本庭園様式のひとつであり、大きな池を中心に園路を巡らせた庭園のことを指します。
渉成園は、光源氏のモデルとなった源融(みなもとのとおる・平安時代の貴族、嵯峨天皇(さがてんのう)の子)が住んでいた邸宅「河原院」の跡地と言われています。作中では、光源氏の邸宅として「六条院」が登場しますが、その邸宅のモデルとなったのも源融が住んでいた「河原院」ではないかと言われています。
園内には、源融の供養塔である九重の石塔もありますよ。
アクセス:JR京都駅より徒歩約10分
4. 野宮神社 (ののみやじんじゃ)
野宮神社は昔、天皇に代わり、伊勢神宮にお仕えするために選ばれた斎王(未婚の皇族女性)が、伊勢へ行かれる前に身を清めたとされる神社です。現在では、良縁・子宝・学問の神様が祀られているとされ、海外からも多くの参拝者が訪れます。
野宮神社は、源氏物語の第10巻「賢木(さかき)の巻」で、光源氏と、恋愛関係であった六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)の別れの場面で登場しました。六条御息所のせつない心情に寄りそいながら参拝すれば、より物語の情景が浮かぶでしょう。
アクセス:JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅より徒歩約10分
5. 大覚寺
大覚寺(嵯峨院)は、嵯峨天皇の離宮として建立されたお寺であり、約1200年余りの歴史を誇っています。日本最古の庭池があることでも有名です。
源氏物語の第49巻「宿木(やどりぎ)」では、光源氏は晩年になって出家(世間一般の生活を捨て仏教の修行をすること)をし、ここで約2〜3年過ごしたと書かれています。光源氏は自身の生涯をどのように思い、ここで生活していたのかを想像しながら訪れると、主人公の心情が見えてくるかもしれませんね。
アクセス:JR山陰本線・嵯峨嵐山駅より徒歩約20分
気になるスポットはありましたか?ぜひ機会があったら京都を訪れ、源氏物語の世界観に触れてみてくださいね。
この記事に掲載されている情報は、公開時点のものです。